2012/02/02
先日のコンサートの終了後、中国人のリスナーの方にお声がけ頂いた。

海外の人に自分の音楽を聴いてもらえるというのは僕にとって、とてもうれしいことである。
ここ数年で最高の出来だったライヴの後だった事も手伝って、すっかり調子に乗って、
「シェシェ」とか「サイチェン」とか言ってしまってその女性を苦笑させてしまったが、
まあ、相手を不快にさせたわけではないので(たぶん)、よかろうではないか。

なぜ海外の人に聴かれるとうれしいか、と言われると、それはたぶん、言葉が通じない事で
純粋に音楽が伝わっていると容易に感じやすいからではないだろうかと思われる。
「春雨道中」を出したときに感じた事でもあるのだけれど、もらった手紙なんかを読んでいると、逢った事も言葉を交わした事もない人と同じ想いを共有している事に気づかされて、深く感動
                                       、、
したものだった。それと同じように、異文化、異国の人々と音楽を通して何かを共有出来るのは
この上なく素晴らしい事だと思う。

そういえば、高校の修学旅行で北京に行った時、異文化交流という事で、前もって文通をしておいた中国の生徒にプレゼントを渡す、という企画があった。教師には日本のチョコレートが珍しくて喜ばれると聞かされていたが、捻くれている僕はもちろん違うものにしようと考えた。
少し考えた結果、僕は、バンドのデモ・カセット・テープを渡すことにした。なにか、形のないもの、というのがいい気がしたのだ。ところが意に反して、相手のチャイナ・ガールはまったく喜んでくれなかった。彼女はがっかりしたような、不思議な顔をして僕の差し出したカセットテープを受け取った。確かに、オミヤゲとしては相応しくなかったのかもしれない。


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いまでもときどき、その、中国大陸に残してきたカセット・テープの事を考える事がある。
乾燥した空気、自転車で無秩序に行き交う人々、荒涼とした大地に砂埃、灰色の空。
高校生の僕は、どこまでも広がる山々にそびえ立つ万里の長城を歩きながら、
「ここでロックを演奏したら気持ちがいいだろうな」
とひとりおかしな事を考えていた。
Diary

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「万里の長城 1996」

Mamalaid Rag